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執筆者の写真暁良 西村

テレビ番組 TV Show

更新日:2023年12月13日

縁あってテレビ朝日の「人生の楽園」に夫婦そろって出演させていただいた。

どうやら製薬会社を早期退職して田舎に移住したという自分の経歴と、新潟と埼玉に離れて暮らす夫婦の暮らしというのが、担当者の目に留まったようだ(決して米農家として評価された訳ではない)。最初、春にお話をいただいた際には、知り合いにはもっと素晴らしい移住者がいるから紹介しますよと言ったけど、番組のターゲットにフィットするかどうかが大事なのですと諭された。なるほどそういうものか...。

自分たち夫婦にはTVで紹介するほどの価値はないけれど、ふくやまの集落や魚沼の良さを紹介してもらえるなら、それも良いかと考えて受けることにした。

ロケの時期は、田植えも検討されていたが、やはり老若男女が協働でやる「はざかけ」のシーンの方が良いだろうということで秋になった。

ロケはディレクター、AD、カメラ、音声、運転手の5名体制で、3泊4日の行程。自分が食事するところを囲まれてカメラで撮られたり、つっこんだインタビューなんかもあって大変な部分もあったが、TVロケの裏側を知ることができて貴重な体験になった。なにより新鮮な驚きだったのは「物撮り」の真剣さ。茶碗によそったご飯に、米粒や米袋に、良い画を残すために、光や画角なんかを調整しながら何度も繰り返し撮りなおしていた。後日、出来上がりの放映を観ると、確かに物撮りの映像の重要さがよく理解できた。

そして何より驚いたのが反響の大きさ! 当日TV放映の最中から電話が鳴り続き、その後も電話とメールの連続。お陰で自分が落ち着いてTV放映を観られたのは数週間も経った後になった(;^_^A。ただの移住者を紹介する番組と思っていたが、何か通販番組と勘違いしているのでは?と思えるほど。売り切れる前に注文せねば!という感じで、ものすごいパワーで迫ってくる。でも何にせよ、自分の選択した暮らしに共感してくれて、美味しい米を食べてみたいという気持ちを抱いてもらえたのは嬉しい限り。

残念だったのは、はざかけ米は手間がかかるのでもともと1反ちょっとしか作っておらず、しかも今年は大幅な収量減にも見舞われたので、TV放映前に売り切れていたこと(毎年、最初の出荷時に足りなくなってお断りしている状況)。なので、今回の放映後にたくさんのはざかけラブコールをいただいたが、一切お応えすることはできなかった。そして、そのあおりを受けて農薬不使用のあんしん米も早々に完売して、低農薬のおねうち米のみとなってしまった。ぜひ食べてみたいと願う皆さんのご期待に応えられず、申し訳ない。米は秋にはその年の在庫が決まってしまっているので、一気にたくさん売れたからといってすぐに増産ができないのが残念である。同じく野草茶もそれぞれに採り頃の時期というのがあって、この時期になると採取できる草木は無いから、また来年まで待ってもらうしかない。こんなことなら、もっと採取しておけば良かったのに、と思っても後の祭りである。

一方、意外な発見だったのは、西日本の方々から多くのご注文をいただいたこと。送料の問題もあって、これまでは関東近辺のお客さま中心だったが、どうやら西日本の方のほうが「魚沼産コシヒカリ」に対する憧れが強いのかもしれない。それと、米の味にこだわって自宅に米専用冷蔵庫をもっていたり、各地から美味しいと言われるお米を取り寄せて自分の合ったお米を捜し求めている方が結構いるようだ。あくまで印象だが、西日本の方がお米へのこだわりが強いのは何か理由があるのか?なんにせよ、今回のTVを通じて偶然つながった皆さんに評価され長くご愛顧いただけるかどうか、その真価のほどは、今後の米づくりにより明らかになると、心を引き締めている。

まあ初めてのTV出演は大変なこともあったが、貴重な良い経験にはなった。今後も未経験のことから逃げずに、失敗を恐れずに一歩踏み出せる生き方を続けていきたい。







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